TOP > DATA > ライナーノーツ > Ruin Jonny's Bar Mitzvah

 こんにちは、僕の名前はBenjamin Rosenblatt*1 です。 僕はカリフォルニアのアグーラ・ヒルズにあるハムリンデル中学校に通っています(Go Hamlins!)。 数ヶ月前に、僕たち家族はマリブのCalamigos Ranch*2 で開かれるJonny Wixen*3Bar Mitzvah*4 に招待されました。 僕はあまりJonnyのことを知りませんでしたが、お父さん*5 は、僕を出世させてくれる人たちがそこにいるから行くべきだと言いました。 お父さんは、アイスクリームバーがあって、ギミギミズが演奏していたとも言いました。
 僕は一体何がすごいのかわからなくて、数ヶ月前にあったMike Finkのバル・ミツバでのTwisted Sister*6 の演奏や、その数週間前のSheila Wassermanのバル・ミツバでのMudvayne*7 の演奏を見たときのようなものなんだろうと思いました。
 その上、どこででもアイスクリームを買うことができます。

 お父さんが僕を何人かの「prospects」*8 に紹介した後、僕たちは座ってJonnyが聖書の言葉を朗読するのを見ました。 Jonnyが席に座った時、バンド演奏が始まりました。

 僕は、みんなの前で演奏するのは難しいだろうなと思いました。 お母さん*9 は、「決め付けちゃいけないけど、たぶんこのバンドはもっと練習するべきだと思うわ。」と言いました。

 彼らはたくさんミスをしました。 曲が始まってから止めて、また始めたりもしました。

 お母さんは、拍手をして励まさないといけないと言いましたが、お父さんはただその場に座って眉をひそめているだけでした。 お父さんは、「Randall(Jonny のお父さん)がこのバンドにいくら金を出してるが知らんが、無駄遣いもいいとこだ!」と言いました。 Randallはあまり相手にしていないように見えました。

 何てクレイジーなんだ! ついにギタリストの一人がみんなをダンスフロアに誘い出しました。

 ベーシストは、次の曲はダンスナンバーだと叫んでいます。 でたらめに誘い出される人もいました。

 お父さんは動きませんでした。 「慣わしか何かか?」お父さんは言いました。 「みんな今夜初めて会ったお互い知らないやつらばかりだろうが!」

次の曲が始まった時、みんながダンスフロアの方へ動き始めたので、僕も耳をふさいでみんなに加わりました。

 ようやくバンドがミスや中断なしに丸々1曲通すと、会場全体が大盛況に包まれました。

 お父さんでさえも、ダンスを一緒に踊るのにGreene夫人*10 を誘おうとしました。 お母さんは、それが特別おかしいこととも思いませんでした。

 ダンスで気が狂ったようになり、バンドメンバーの何人かは心配しているようでしたが、Tommyが呼吸器を見つけたのですべてはうまく収まりました。

バンドがアイスクリームバーが開店したと知らせると、フロアにはCohen夫妻*11 (二人とも乳糖アレルギー)を除くみんながいなくなりました。

 一方、ギタリストはアイスクリームバーの列の先頭にいて、アイスを食べ終わるまでサインを断っていました。

 お父さんが彼にプロとして振舞うように言うと、彼は「僕があなたの仕事に立ち入ることはしないし、靴の磨き方を教えることもないでしょう?」と言って立ち去りました。

 ボーカリストはアイスクリームバーからホイップクリームの容器を持って戻り、容器がカラになるまでなめました。 そして彼は、ベーシストに口からそれを引っ張り出されるまでなめ続けていました。

 この時の彼はとっても夢中であるように見えました。

 最後に、バンドは「Hava Nagila」を演奏し、みんな喝采して踊りました。

 彼らの演奏はとてもよかったのですが、僕はMudvayneのバージョンの方がよかったです。

 バンドがお互いに祝福し終えると、もう一方のバーへ歩いていきました。

 お父さんもそのバーで長い時間過ごしていました。

 お父さんはバンドメンバーに自分が何を思ったかちゃんと言いたかったみたいだけど、彼らは中学1年生の子供たちに囲まれ、そうすることができませんでした。

 Jonnyはバンドメンバーにもっと演奏してくれるよう頼みましたが、彼らは最初にお父さんたちとお金のことについて話し合わなければならないと言いました。

 僕は、お金は大いなるモチベーションになるんだなと思いました。 なぜなら、30秒ほどの間でもう一回演奏する準備ができたからです。

 パリ生まれのRogerおじさん*12 も歌を歌いました。

その歌はとっても酷かったけど、見るのを止めることができませんでした。

 「イカれた電車みたいだ。」とお父さんは言いました。 お母さんが、「家に帰る時間よ。」と言ったので、Jonnyのドラムソロが終わった後、僕たちは帰りました。 誰も知らないだろうけど、たぶん来年の僕のバル・ミツバは、お父さんがStaind*13 を演奏しに連れてきてくれるんだ!

補足

(写真はある程度推測です)

*1 この日記の作者。
Benjamin Rosenblatt

*2 カリフォルニア州マリブにある、結婚式やパーティー、会議からピクニックに至るまで、様々な用途で利用可能な施設。公式サイト

*3 今回の主役。
Jonny Wixen

*4 バル・ミツバ。男子の13才を祝うユダヤ教の成人式。ちなみに女子の場合はバット・ミツバという。

*5 Benjaminの父
Benjamin's Dad

*6 ツイステッド・シスター。詳細はコチラ

*7 マッドヴェイン。1996年にアメリカのイリノイ州にて結成された4人組のヘビーメタルバンド。公式サイト

*8 見込み、公算。ここでは、将来ベンジャミンの出世に関わってきそうな人達のこと。

*9 Benjaminの母
Benjamin's Mom

*10 Greene夫人
Mrs. Greene

*11 Cohen夫妻
Mr. and Mrs. Cohen

*12 Rogerおじさん
Uncle Roger

*13 ステインド。1995年にアメリカのマサチューセッツ州で結成されたハードロック・メタルバンド。公式サイト